2018年の5月、待望の第一子となる娘が産まれ、私たち家族は人生で1番の感動と幸せに包まれました。
これから始まる“親”としての新たな生活に、ちょと不安を感じながらも、「この子を何がなんでも絶対に守るんだ」という自覚が芽生えたのを憶えています。
とは言え、退院してから日常は初めてのことばかりで、毎日てんやわんや。
育児休暇中ではあるものの、毎日の寝不足と疲れやホルモンバランスの影響から、肉体的にも精神的にもかなり辛い状況に。
中でも3週目辺りから出てきた「おむつかぶれ」はなかなか良くならず、小児科や皮膚科に何度も足を運んだり、様々なことを調べて試行錯誤したりと四苦八苦した末に、1ヶ月半以上かけてようやく治りました。
しかし今思えば、初めてのことで断片的な情報が多かったこともあり、もっとまとまった発症から完治までの情報があれば、娘ももう少し早く治してあげることができたし、今後も役立つのではないかと思い、この実体験をまとめることにしました。
なお、当然のことながら今回の娘の状態はあくまでも1つの例なので、他にも様々な症状があるでしょう。ただ、医師や他のママさん達いわく、かなりヒドい状態だったことは事実です。
それを踏まえてこのページでお伝えしたいのは以下の2点です。
- おむつかぶれは時間がかかっても必ず治るので安心してほしいということ
- 完治までの過程を見て参考になる部分を実践して頂き、少しでも早く赤ちゃんを楽にしてあげて欲しいこと
というわけで、できる限り時系列でわかりやすくまとめますので、一読頂けるとありがたいです。
オムツかぶれ発症までの経緯

まず、産科の退院後からオムツかぶれ発症までの経緯を振り返ってみたいと思います。
最初のおむつ交換
まさに産まれたての綺麗なお尻の時に、おむつ交換をどのようにやっていたか? という点についてです。
使っていたおむつ
「メリーズテープ 新生児用(お誕生~5kg) さらさらエアスルー」
排泄のサイン(股の黄色い線が緑色になる)に気が付いたら交換。体の下に新たなおむつをセットして交換するオーソドックスな方法。
使っていたお尻拭き
「水99% Super 新生児からのおしりふき」
とにかく新生児の肌は敏感だから綺麗にしなくてはと思い、股からお尻にかけて、割れ目も含めて拭き取り。
今になって思えば
新生児の肌は本当に敏感ですが、便をした時に全てを神経質なまでに綺麗に拭き取る必要があったのかと言われれば、答えはNOだと思います。
逆に綺麗に拭き取ろうとこすり過ぎたことも良くなかったでしょう。
交換の頻度についても、気が付いたら交換という形でしたので、特別”小まめな交換”を意識してはいませんでした。
また、使っていたお尻拭き、99%は水なのかもしれませんが、残り1%は何なのか?
おむつ交換の度に使用するわけですから、新生児には少なからず影響があったのかもしれない(あくまでも可能性の話です)と感じました。
更には、拭いた後にできるだけ早く閉じていたのですが、梅雨時期の蒸れる季節でしたので、しっかりと乾かしてから閉じた方が良かったと思いました。
肛門周りの小さな発疹から
最初に違和感を感じたのは、肛門の周りに小さな発疹ができたこと。その発疹と赤みがじわじわと広がっていき、やがて肛門の周囲は皮が剥けて真っ赤になっていったのです。
この時、生後3周目を過ぎたあたりでしたので、他の病気をうつされることを懸念して病院には行かず、ワセリン(下写真)と霧吹き+コットン(後ほど具体的な製品をご紹介します)を使用して、自力で治そうと躍起に。
この頃になると、おむつ交換の度に猛烈に泣いたり、寝ていても、ふとした瞬間にモジモジして泣き出したりすることが増えたので、まだ生後1ヶ月に満たないながらも、小児科に行くことを決意したのでした。
医者にかかってから

ここからは、最初に小児科に行ってからの経緯を説明します。医者に行ったのは計6回で、小児科→総合病院→小児科→皮膚科→皮膚科→皮膚科という流れです。
街の小児科
最初に街の小児科にかかったわけですが、まず医師に言われたのは「もう少し早く来るべきだった」ということ。それだけ症状は深刻だったということです。
その後、1ヶ月検診で総合病院を受診した後に、治りが悪かったので再度受診ました。
診察結果と処方された薬
診察してもらった結果としては、典型的なおむつかぶれということでした。
ただ、印象としてはやはり“専門医ではない”せいか、診察自体もパッと見て終わりで、すごく親身になってくれる感じは無し。
この辺はお医者さんの性格もありますし、平日もとても混み合う小児科なので、それはそれで仕方ないことだと思います。
何よりも、2回目に行った時に、軟膏を塗り過ぎだと半分怒られるような形で言われたことが、初めてのことで四苦八苦しているこちらにとってはかなりこたえました。
処方された薬は、以下の通りです。
- 1回目 「サトウザルベ軟膏20%」を30g
- 2回目 「キンダロン軟膏0.05%」を5g
小児科に行く際のポイント
1ヶ月未満だったということもあり、風邪などもらったら困るので、以下の点に注意しました。
- 事前に連絡をして新生児であることを伝える
→実際に院内では、診察の待ち時間と会計は個室で隔離してくださったので助かりました。 - 予約を利用するなど、出来る限り人の少ない時間を狙う
出産した総合病院の小児科
次にちょうど1ヶ月検診があったこともあり、出産した総合病院でついでに診てもらうことに。
もともと自分が小さい頃から利用していましたし、出産もそこで行っていたので、安心して利用することができました。ただ、小児科を受診したこともあり、やはり“そつない対応”だったと思います。
処方された薬とアドバイス
街の小児科で処方されたものと同じサトウザルベ軟膏を、100g。それと、今後悪化するようであれば、皮膚科を受診しても良いのではとのアドバイスを頂きました。
街の皮膚科
街の小児科や総合病院に通いながらも、あまり症状が改善しなかったため、総合病院でのアドバイスもあった街の皮膚科に行ってみることに。
この頃になると、可哀想なことに、顔に乳児湿疹も出てきてしまったため、これは絶対に専門医の方が良いと思ったのです。
診察結果と処方された薬
診察はというと、さすが専門医! といった印象。
とてもじっくりと患部を見てくれ、「これまで大変だったでしょう」と言って親身になって対応してくださいました。
先生にこれまでの経緯を伝えると、「皮膚カンジダ症」の検査もすることに。
皮膚カンジダ症とは、カビが原因の感染症で、症状はおむつかぶれと似ていても、対処法が全く異なるそうです。
この辺りの検査は小児科ではほとんどやらないそうで、それを考えるとやはり最初から皮膚科を受診した方が無難かもしれません。
結果、皮膚カンジダ症の検査結果は「陰性」でしたが、所々深刻な箇所もあったため、化膿止めの薬を追加で処方してくださいました。
そして医師からの具体的なアドバイスと処方してもらった薬は以下。(顔用の薬は割愛します)
- 1回目:亜鉛華軟膏(100g)・アルメタ軟膏(5g)
- 2回目:亜鉛華軟膏(100g)・アルメタ軟膏(5g)・ゲンタシン軟膏0.1%(10g)
- とにかく亜鉛華軟膏はホイップクリームのように塗って患部を保護する
- 排泄物は悪影響なので、少しでも排泄したと気付いたらすぐおむつを替える
- 市販のお尻拭きではなく、たっぷり濡らしたコットンで拭き取った方が肌に優しい
- 蒸れも良くないので、拭いた後はよく乾かす
- 便の回数が多く柔らかめなので、その質が改善しない限り治りが遅いと思われる
症状が悪化してからの泥沼

皮膚科を受診し、完治に向けて具体的にやらなければならないことの道筋は見えました。
しかし、ここからがさらなる泥沼の始まりだったのです。
というのも、もともと娘は便の回数が多く、やっと綺麗にして薬も塗って、おむつを閉じようと思った矢先にちょびっと便が出てきてしまう、ということが1度のおむつ交換で5回前後続くのです。
やはり娘も痛いので力が入ってしまい、その拍子に便が出てしまっていたようです。
しかもそれが昼夜問わずですから、交換している方は精神的にも参ってしまいます。
このような状況が2週間以上続き、いよいよ疲れ果てていましたが、その間も試行錯誤した結果、症状が劇的に改善し完治するに至りました。
次章でその具体的な内容をお伝えしていきますね。
症状が劇的に改善した理由〜治し方

発症から4週間以上経過してもなかなか治る兆しが見えない中、色々と調べたり試すうちに徐々に赤みが引き、ほぼ綺麗なお尻に戻りました。
皮膚科の先生にも、もう通わなくて大丈夫とのお墨付きを頂き、泥沼から抜け出すことができたわけです。
というわけで、ここまでに実施した内容と、劇的に改善した理由〜治し方についてまとめてみたいと思います。
おむつ交換のお尻拭きは霧吹き+コットン
「1.発症までの経緯 使っていたお尻拭き」でも触れましたが、当初は湿らせてあるお尻拭きを使っていました。
しかし、微量でも水以外のものが混ざっていることと、擦らないと汚れが取れないことから、「霧吹き+コットン」に変更。
その際に、ただの霧吹きでは冷たいし、水が気化して冷えてしまうだろうと思い、アカチャンホンポから発売されている、「あったかいdeシュ」という製品を利用しました。実際に赤ちゃんは夏でも冷たいのを嫌がるみたいです。
決して安くはない品物ですが、スイッチを入れておくだけで適温に保持してくれ、汚れがよく落ちるので本当に買ってよかったと感じています。
コットンは、こちらもアカチャンホンポの「やわらかおしりふきコットン」を使用しました。サイズが大きめとその半分のもの2種類あるのですが、とにかく枚数を消費するので小さめのものがオススメです。
オムツ交換時の手順とポイント
- 耐水マットやペットシートを敷きその上に新たなおむつを段取る
- 新たなおむつの上に寝かせ、古いおむつを開いたら霧吹きを吹きかけてできる限り汚れを流す(最初の2吹き程度は冷たい水が出るので、開いたおむつに吹きかけると良い)
- コットンも霧吹きで湿らせ、水気が取れるまで拭く(乾いたコットンを使うと毛がお尻に付いてしまいます)
- ドライヤーを軽くあてて乾かす(くれぐれも熱風を強く当てないように注意)
- 古いおむつを取り除き、新しいおむつを閉じずに5分くらい様子を見る
- 大丈夫そうなら軟膏を塗っておむつを閉じ、抱っこして褒めてあげる
交換中に手を動かしながらも、しきりに話しかけてあげると赤ちゃんも安心するようです。
亜鉛華軟膏(サトウザルベ軟膏)はたっぷり塗る
複数の医師に症状を診てもらい、それぞれの見解がありましたが、皮膚科の先生いわく、亜鉛華軟膏はホイップクリームのように厚く塗って患部を保護してあげた方が良いとのこと。
もちろん、後ほどご紹介する座浴の際や、沐浴の際にはできる限り綺麗に薬を落とすように心がけました。
おむつを閉じる前によく乾かす
お尻周りの汚れが取れたら、よく乾かすことを意識しました。口でフーフーしてみたり、うちわで扇いでみたりと、色々と試行錯誤。
最終的には使っていないドライヤーがあったので、それを使って弱風で乾かすようにしていました。
朝・昼の座浴
皮膚科を受診した後くらいから、夕方の沐浴以外に朝と昼に洗面器にお湯を張って座浴させるようにしました。
おむつ交換の時にどうしても完全に落としきれない汚れを、綺麗にかつやさしく落とすことができるからです。
軟膏を頻繁に塗るため、割れ目に溜まりがちなので、座浴の際には濡らしたコットンで拭き取った上で、泡ソープで洗いました。
ちなみに、使っていた石鹸は、一般的な赤ちゃん用ソープです。
母乳かミルクかの選択
今回は母乳かミルクかの選択が、非常に重要なポイントに。
なぜなら、母乳かミルクかという点については様々な意見があるかとは思いますが、おむつかぶれに関して言えば、便の状態に大きく関わってくるからです。
うちの場合は胸の張りが出てきてしまうので、母乳中心にしていましたが、それを1日1回ミルクにしたところ、明らかに便の回数が減り、質も改善。
参考までにですが、以下のミルクをあげています。出産した病院で使用していたもので、アレルギーになりにくいと推奨されていたため、このミルクを選びました。
母乳やミルクにより、どのように便の状態が変わるかについては個人差があると思いますので、少しずつ変えながら試していくしかないでしょう。
特別な理由がない限りは、赤ちゃんの状態を見ながら比率を考えていくのが良いかと思います。
ペットシートを使って様子見
いくら便がまとまったとは言え、おむつ交換の際に大小関わらず数回出てきてしまうことがありました。
恐らくは、霧吹きをかけたり薬を塗ったりすることで、反応して出てきてしまう部分もあったでしょう。
また、蒸れる梅雨時期(オムツは元々どうしても蒸れます)でもあったので、少しでも通気性を良くし、例えドライヤーで不十分だったとしても、完全に乾かしたいと思うように。
そこで、一旦汚れや古いおむつを取り除いた後に、少しの時間ペットシートの上に乗せて様子見することにしました。
冷えないようお腹にはタオルを被せておくと、開放感があるのか、上機嫌で脚を動かしていることが多かったです。
試したことへの総評
何が1番効果的だったかは分かりませんが、1つ言えるのは便の回数が減って、質も少し硬めになったのが大きいということ。
もちろん、赤ちゃんはすごい速さで日々成長していきますから、皮膚自体も強くなるでしょうし、便も徐々に回数が減るのが一般的ではあります。
ですがそれを踏まえても、上記のような内容を愚直に実施したからこそ完治に至ったと、強く感じています。
私は専門家ではありませんが、上記の内容の中で赤ちゃんの害になってしまうようなものはないはずです。
そしてコットンや霧吹きなども、アカチャンホンポやネット通販などで簡単に手に入りますから、すぐに実施して頂くことができますよ。
まとめ

オムツかぶれは程度の差こそあれ、多くの赤ちゃん(ご両親)が経験することではないでしょうか。
その中で今回の私たちのように、悪化してしまいなかなか良くならない状況になってしまうこともありえます。
今回私たちがおむつかぶれを初めて経験してみて、このページと同じように体験談を記載されているホームページをたくさん見ましたし、その内容を参考にしたり勇気付けられたりも。
体力的にも精神的にもかなり追い込まれながらも、必死に色んな情報を集めトライアンドエラーを繰り返していました。
もちろん、小児科や皮膚科の先生に頂いたアドバイスや薬が効いたのも事実ですが、めげずに娘に向き合い続けた結果だと思っています。
もし今現在似たような状況の方がいらっしゃったら、少しでもこのページの内容が参考になり、症状が快方に向かってくれれば、これほど嬉しいことはありません。
最後に、薬については決して自分で判断せず、必ず医師の診断により指示された通りに使用しましょう。
特に記事内に出てくるステロイド薬(アルメタ軟膏・キンダロン軟膏)については、様々な情報があるかと思いますが、今回は医師の指示に従って適切に使用したことで、早期に完治することができました。
症状が悪化する前に小児科や皮膚科を受診することをおすすめします。
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